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携行缶にガソリンをセルフ給油はNG?知らないと罰則も…消防法のルールを解説
春はアウトドアレジャーを楽しんだり、庭や農地の手入れで草刈り機を使用したりする機会が増える季節です。
それにともない、発電機や農機具の燃料として、専用の携行缶にガソリンを入れて持ち運びたいと考える場面も多くなります。
では、セルフ式のガソリンスタンドで車の給油をおこなうのと同じような感覚で自分で携行缶へガソリンを入れてもよいのでしょうか。
携行缶へのセルフ給油は消防法で禁止されている!

春は、アウトドアレジャーを楽しんだり草刈り機を使用したりする機会が増えるため、発電機や農機具の燃料として、専用の携行缶にガソリンを入れて持ち運びたいと考える場面も多くなります。
そんなとき、燃料であるガソリンを携行缶で持ち運べば便利であると考える人もいるかもしれません。
では、セルフ式のガソリンスタンドで車の給油をおこなうのと同じような感覚で、携行缶へガソリンを入れてもよいのでしょうか。
結論から言えば、顧客が自分で携行缶へガソリンを給油する行為は消防法によって固く禁じられています。
セルフスタンドは、「危険物の規制に関する法令」第28条の2の4において、あくまで「顧客が自分で自動車などの燃料タンクに直接給油すること」を前提として安全基準が設けられ、営業が認められている施設です。
そのため、自動車以外の容器へ顧客自身が給油する行為は法律上許可されていません。
この厳しい規制の背景には、ガソリンという物質が持つ非常に危険な特性があります。
そもそもガソリンはマイナス40度という極めて低い温度でも気化して可燃性の蒸気を発生させる、揮発性の非常に高い物質です。
そして、目には見えない気化したガスが周囲に漂っているとき、人間の衣服や体に溜まったわずかな静電気が火花となって引火すれば、大規模な爆発や火災を引き起こすリスクがあります。
なお、もし法律を無視した場合、ガソリンスタンド側が営業停止などの行政処分を受けるだけでなく、給油をおこなった顧客自身も3か月以下の懲役または30万円以下の罰金を科せられるおそれがあります。
携行缶への給油には、スタッフへの依頼と身分証提示が必須

では、携行缶にガソリンが必要な場合はどのように対処すればよいのでしょうか。
まず、セルフスタンドであっても、携行缶への給油に対応している店舗であれば、必ず従業員を呼び出してスタッフの手によって給油してもらうことが必須条件となります。
ただし、2020年2月1日より消防法が改正されたことで、ガソリンの販売に関する法規制が以前よりもさらに厳格化されています。
これにより、携行缶でガソリンを購入するすべての顧客に対して、運転免許証やマイナンバーカードなどの公的な身分証の提示と、草刈り機用や発電機用といった具体的な使用目的の申告が義務付けられました。
そして、ガソリンスタンドのスタッフはこれらの情報をしっかりと確認し、販売記録として残すことが法律で義務付けられています。
なお、ガソリンを入れる容器についても、消防法の基準に適合した金属製の専用携行缶を使用しなければなりません。
灯油を入れるようなプラスチック製のポリタンクにガソリンを入れることは、静電気による引火やガソリンによって容器が溶ける危険性があるため注意が必要です。
また、安全管理の観点や人手不足を理由に、スタッフが常駐していても携行缶への給油サービス自体を全面的に断っているセルフスタンドも少なくありません。
そのため、事前に携行缶への販売が可能かどうかを店舗へ確認しておくか、はじめからフルサービスのガソリンスタンドを利用するのも手です。
まとめ
ガソリンは非常に揮発性が高く、少しの油断が命に関わる大事故につながる危険な物質です。
そのため、携行缶へ給油する際は絶対に自分でおこなわず、プロであるスタッフに任せるというルールを徹底する必要があります。
事前の身分証提示や適合する専用容器の準備など、定められた正しい手順をしっかりと守り、春のアウトドアや作業を安全に楽しむことを心がけましょう。
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